【書評】お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!【税金おすすめ本】

  • フリーランスになったけど、税金のことはよく分からない…
  • 初めて確定申告、ちゃんとできるか不安
  • もうすぐ会社辞めてフリーランスになるけど、お金ってどうするの?

フリーランスになると本業以外に会社が今までやってくれていたお金・税金の話が出てきますが、役所の情報の書き方も難しいし、そもそも何をやればいいか分からない

そんな時に役立つ本が、「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」(著:大河内 薫・若林 杏樹(あんじゅ先生))です

自分が独立した2016年にはこの本がなかったので、四苦八苦しながら、いろいろ本を読んだり、ググったりしていりかなり苦労したので、正直この本が欲しかった!

この記事では、本を読んでみて「どこら辺が他の税金関係の本と違うか」、「どう言う人におすすめなのか」について書いていきます。

どんな本なの?

フリーランスになったら誰もがぶつかる税金の悩みを、新米フリーランスであり著者である漫画家のあんじゅ先生が、もう1人の著者である税理士の大河内さんにギリギリまでぶっちゃけて教えてもらうコミックエッセイです。

あんじゅ先生のリアルな体験がベースになっているので、フリーランスの人なら思わずうなずいてしまう引き込まれるストーリーです。

≫ あんじゅ先生のTwitteはこちら

もちろん税金関係のお話なので、難しい用語やわかりにくい数字も出てくるのですが日芸出身のフリーランスに優しい税理士・大河内さんが、かなり噛み砕いてある上にマンガで書かれている読みやすいです。

ちなみに、大河内さんは普段からTwitterでためになる税金の最新情報もつぶやいてくれているので、良かったらフォローしてみてください。

≫ 大河内さんのTwitterはこちら

それでは、この本の中で「他の税金関係の本に比べてここが良かった」と言う点を中心に感想を書いていきます。

【良かった点1】ルールだけじゃなく、ぶっちゃけどうなのか?について書かれてる

この本の最大の魅力はここじゃないでしょうか?

ただルールが書いてあるだけでなく、ぶっちゃけ(=実際の手続き的には)どうなっているのかが書かれているという点です。

ひとつ例をあげると例えば、同じブロガーでも

  • ライターなら文筆業
  • アフィリエイトで稼いでいるなら広告業

と職種が異なってきて事業税の有無に関わります。(文筆業は非課税、広告業は課税)

ただ、そこって明確に切り分けられないですよね?

なので「文章を書いて生計を立てています」と説明すれば、非課税判断になる場合があります。

詳細は、実際に本を読んでもらうとして、このような「実際にどう言う運用になっているの?」と言う本当にしりたいところが豊富に紹介されています。

【良かった点2】提出書類の記入例まで載ってて迷わない

また、僕の個人的にいいなと思ったのが、

青色申告承認申請書や確定申告書などの提出書類の記入例が載っているという点です。

これ実際に、書類を書いてみると分かるのですが、本やネットで何を提出しないといけないかは調べれば出てくるのですが、いざ書類を書こうと思うとどこに何を書いていいかが分からないことが多々あります。

この本では、全てではないですが、ハマりそうな提出書類の書き方が記入例を交えて説明されています。

本の中で紹介されている「青色申告申告承認申請書の書き方」

僕はよく分からんところは、税務署に電話で聞いて書いていたので、正直この本があるこれから独立する人がうらやましいです。

【良かった点3】クラウド会計ソフトやふるさと納税など最新事情も抑えてある

お金の素人であるフリーランスが、青色申告をしようと思うと必須になってくるのが会計ソフトなのですが、この本では定番のやよいの青色申告はもちろん、最近人気のクラウド会計ソフトについても言及されています。(ちなみに、僕は大河内先生もオススメしていたMFクラウド確定申告を使っています)

また、節税対策としてふるさと納税やiDeCoなど最近の事情にそった情報も載っています。

ちらっとですが、仮想通貨の扱いなんかも載っています。

【イマイチだった点】eTaxのID・パスワード方式について言及されてなかった

正直、揚げ足を取るような話で恐縮なのですが、2019年1月からeTaxがマイナンバーなしでもIDとパスワードを発行すれば使えるようになります。それについては詳しくはこちらの記事をどうぞ。

最近決まった話なので、構想・執筆段階ではまだなかった話かもですが、自分的には大事な話だったので、2018年11月出版の本として、載っていてくれたら良かったなぁと思いました。

逆に言うとこんな細かいツッコミぐらいしか入れる隙がない、フリーランスになりたて、もしくはこれからフリーランスになる人は必読の1冊です。

もう少しざっくりつかみたい人にはこちらの本がおすすめ

ただこの本はかなり情報量が多いので、一気に読んでも頭に入ってこないかもしれません。

僕は書いてある内容は一通り経験した・知っていたので、復習にはとても良かったのですが、初めての方はざっくり読んで、必要なところから細かく読んでいくのをオススメします。

もしくは、この本が登場する以前、僕がフリーランスになった時に定番の1冊であった「フリーランスを代表して 信仰と節税について教わってきました。」もオススメです。

こちらの本の方が、少しざっくりしている分、最初の1冊としてとっつきやすい人もいると思います。

もっと稼いでいる人にはこちらの本がおすすめ

また、フリーランスを数年続けある程度稼ぎが出てきて、さらなる節税対策や法人化が視野に入ってきている人には、橘玲さんの本がオススメです。

僕はまだこの域まで言っていないので、マイクロ法人を使った節税術について詳しく書かれているので勉強になります。

まとめ

この記事では、「お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!」を読んだ感想を書いてきました。

いろいろ書いてきましたが、この本を一冊読んでおけばフリーランスになって最初に戸惑う税金関係の話は全部書いてあるので、フリーランスになる人全員にオススメできる1冊でした。

税金関係に不安があるフリーランスの人は一度読んでみてはいかがでしょうか?