前回は、絞りとシャッタースピードの基本について、紹介しました。
今回は、絞りとシャッタースピードを変えると、どういう写真が撮れるのかについて、説明していきます。
絞りで変わる!背景のボケ具合
絞りは、開く(f値を小さくする)ほど、背景がボケます。
一眼レフカメラを買ったら撮ってみたい、背景のボケた写真を撮るなら、f値(絞り)を小さくします。おすすめは、そのレンズの一番小さいf値か、もう一つ上のf値です。
僕もカメラを買ったばかりの頃は、「これが撮りたかったんだよね」とこの設定でばかり撮っていました。
逆に、集合写真や風景写真のような、全体にピントを合わせたい写真は、f値を大きくしいます。こちらは、大きくし過ぎても、あまり変わらないのでf8くらいが、おすすめです。
被写体の動きが変わる!シャッタースピードの設定
シャッタースピードは、遅くするほどブレます。なので、基本的には、できるだけ早くが鉄則です。1/60以上を確保して、ちゃんとした姿勢で撮れば、大分、ブレを防げます。
ただ、動きのある写真を撮るために、意図的にシャッタースピードを遅くする場合もあります。
例えば、上の滝の写真の場合、シャッタースピードを遅くすることで、川の流れを感じさせられます。
逆に、水しぶきを撮りたいときは、シャッタースピードを速くすることで、上のような写真が撮れます。
PMSAモードの違い
それでは、いよいよPMSAモードの違いについて説明していきます。
まず、Mモードは、シャッタースピードも絞りも自分で設定するモードです。設定が自由な反面、適切な明るさも探っていかないといけないので、結構難しいです。
しかし、写真学校では、最初はMモードを使って、シャッタースピードや絞りの使い方を体に叩き込むので、練習で使ってみると勉強になります。
続いて、Aモード。Aモードは、絞りを自分で調整すると、カメラが、シャッタースピードを丁度いい明るさになるように、調整してくれます。
なので、背景のボケ具合を自分で調整したいときは、このモードを使います。
次に、Sモード。Sモードは、Aモードの反対で、シャッタースピードを自分で決めると絞りを自動で決めてくれます。
これは、室内で写真をブレさせたくない時に重宝します。
最後に、Pモード。Pモードは、シャッタースピードも絞りもカメラが自動で調整してくれます。なので、明るさを気にせず、素早くシャッターが切れまるので、撮りたい瞬間を逃しません。
ただ、上で書いてきたような、背景をぼかしたり、ブラさせてりした写真が撮れません。
Pモードとオートモードの違い
上の説明を読んで、「あれ?オートモードとPモードって何が違うの?」と思った方、なかなか鋭い。
オートモードもPモードも、「絞りとシャッタースピードをカメラが自動で決めてくれる」ところは一緒です。
しかし、オートモードにすると、他にもISO(画質)や光源(色味)もぜーんぶ、カメラが決めてくれます。なので、さらに楽です。
ただ、「ちょっと明るさ変えたい」とか、「背景ぼかしたい」とかなるとお手上げ。オートモードの設定から「ちょっとだけ変える」が、できないのです。
その点、Pモードは、シャッタースピードと絞りだけがオートです。あとは、自分で設定可能です。また、ISOや光源も個別にオートにもできます。
なので、基本は、オートモードと同じになるように、すべて個別でオートに設定しおき、「ちょっと変えたい」という時だけ、その設定を変えれば、自分の狙った写真を撮れます。
オートモードから「ちょっと変えた」写真を撮るために、Pモードに変えてみませんか?
まとめ
2回に渡って、シャッタースピードと絞りとPMSAモードについて説明してきました。
まずは、オートモードを卒業すると撮れる写真の幅が広がるのが、分かっていただけたでしょうか?
それでは、良い写真ライフを!